間食や不規則な食事が健康を害し肥満の原因になります。 |
チーズマーケットの仕事を創めてからは、「日本人は年々不健康になっているのではないか?」ととても不安に思うことが増えています。フランスやイタリアに来て時々ホテルでTVを見ることがありますが、日本のように健康食品の宣伝は余り見ません。むしろ毎日の食事の時に食べる食料品の宣伝はよく見かけます。それはパンであったり、牛乳であったり、チーズであったり、パスタであったりという調子です。毎日を健康で過ごす為に必要なことは、おいしいものを時間をかけてゆっくりと食べることだと思います。その積み重ねが、長生きにつながり、元気な老人でいられる事につながるのではないかと思います。今回は、私のこれまでの食生活から見えてきた一つの仮説を紹介したいと思います。 |
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私は今44歳ですが、体重は大学生の頃とほぼ同じ62kgほどです。私にとってこの体重はいい数字です。ここ1、2年で食生活は大きく変わり、とても体調が良くなりました。と同時に体重もこのように減り、以前は最高70kgあったのがベスト体重を保てるようになりました。腹まわりもすっきりとして、若い頃に履いていたジーンズも入ります。^^)(別にもてたいという気はありませんが。) |
| では、どうしてこのようになったのかと申しますと、特にジョギングやテニスなどの運動をしたり、ジムに通って筋力トレーニングをガンガンしたわけではありません。大きく食事の仕方が変わった事、食品を選んで食べている事、食べる量が減った事の3つです。つまり、食生活だけ変えたからだと思います。(痩せるための運動だとつまらないので続かないです。) |
この3つの中で最も良かったと思うのは、食事の摂り方です。つまり、毎日決まった時間に三食を食べることです。でも、これがとても大切なことだと思っています。私は、それ以外の時間に物を食べることをしません。つまり、間食をしなくなったことが、体重が減った大きな原因だと思います。お菓子や甘いものを我慢したり、避けているわけではありません。チョコレートも甘納豆も大好物なので、毎日毎食、必ず食べていますが肥らなくなったのです。 |
では、私の44年の人生の中で一番肥っていたのはいつかと申しますと、東京都江戸川区立の中学校で教員をやっていた時です。その時の担当学年の先生方同士で毎月会費を集めては、お茶や菓子を買って職員室に置いてありました。授業と授業の合間にこのお菓子をつまみ食いしていました。不規則な食事に加え、この間食もあって、放課後にサッカー部の指導で激しい運動をしてたのにも関わらず、年々体重が増えていったのです。そして、マラソンを始めたのでした。 |
では、今の私の食生活を具体的に説明しましょう。三食はいつも同じ時間に摂ります。朝は9時に食べます。そして昼は1時半です。配達を終えて家に帰ってからの夕食は、大体7時です。それ以外は水を飲むぐらいで固形物を食べることはありません。では、チョコレートや果物やチーズはいつ食べているのでしょうか? それは食事の時に食べているのです。果物は食事の前に食べますし、甘いものは食事の後に食べています。チーズも食事の時によく食べます。全て食べ終えるには、とても時間がかかります。30分から時には1時間半以上食べていることもありますが、間食はしないのです。つまり、食事の延長に一緒に甘いものを食べているだけで、食べるのを我慢してはいないのです。カロリーの高いものを避けるという発想ではなくて、いつ・どう食べるかという方法が大事なんだと思います。 |
こうした規則正しい食生活のお陰で、いろいろと良かった事があります。まず何といいましても胸焼けなどの苦痛が全く無くなった事です。胃が重かったり、酸っぱいものが上がってきたり、便秘や下痢もなくなりました。大便も決まった時間(朝)にきちんと出るようになりました。そして、何といいましても間食をしていないので、空腹になる時間があって、それが次の食事を待ち遠しくします。毎回、ぐーとお腹が鳴るほどに空いているので、三度の食事がとても美味しいのです。また、夜は寝る3時間以上前には必ず終わらせているので、肥ることもありませんし、毎日深い眠りにつくことが出来ます。そして翌朝、すっきりと目が覚めてすぐに食欲もあるのです。 |
今の日本は、食べる事に対して誘惑がとても多いですが、こうした自分の食生活のペースを守ることは、何を選んで食べるかよりも大切なのかもしれません。胃腸薬やビタミン剤、栄養ドリンクに頼る食生活は不自然ですし、長続きはしないと思います。何をどう食べるのか? それはどう生きるかにつながる哲学と同じ意味だと思います。勧められたから食べるとか、無料だから食べるとかテーブルにあるからつまんで食べるというのでは、自分の体を守ることは出来ないと気が付きました。いくらその時に美味しくても、あとで胸焼けなどのつらいことがあると思い出して、おいしく食べられる時間だけに食べるようにしています。人間はどんなに素晴らしい仕事に取り組んでいたとしても、体を壊して続けられなくなっては意味がないというか、自分の体を壊してしまっては元も子もないと思います。どんなに忙しくてもこの食事のリズムを守ることが出来る人だけが、健康で長生きで来るのかもしれません。別にローヤルゼリーやビタミン剤や健康食品などが悪いと言っているのではありません。十分に時間をかけて食事をすることが出来ない生活そのものが、体に良くないと思うのです。根本的な生活スタイルを見直さないで、小手先に吸収の良い栄養を摂るとか、たくさんの野菜が一度に飲めるなんていう機能性に目が行く様では、到底健康には成れないと気が付いたのです。チーズマーケットの近くに住んでいる今年90歳の栄オリさんは、今も毎度のごはんを自分で作って食べているから元気だとおっしゃっています。健康食品を摂取して長生きしている人は聞いたことがありません。オリさんは、生活習慣がとてもいいから健康で元気なんだと思います。 |
しかし、日本ではたくさんの量を食べることを勧めるようなTVの番組をよく見かけてとても残念です。(気分が悪くなるのですぐに消しますが。)例えば、大食いや早食い大会をやったり、肥満のタレントを起用して、どんどん食べることを多くの人に見せています。「これ位食べても、あなたならまだまだ平気ですよ。」と言わんばかりです。しかし、肥満は怖ろしい成人病の原因の一つだと言われています。病気になってからでは取り返しがつかないほど、怖ろしい病気が過食と隣り合わせなのです。見た目のスタイルでこんなことを言っているのではありません。 |
今の私の食生活をまとめると、次のようになります。 |
a. 毎日の3回の食事を自分が決めた時間に規則的に食べる。 |
b. 間食は絶対にしない。(水はOK) |
c. 甘いもの、果物、ジュースなどは、食事の時に一緒に食べる。(我慢しない。) |
d. たっぷりと時間をかけてよく噛んで食べる。 |
e. 自分で買い物をして、良質な食料品を選ぶ。 |
f. 出来合いのものを買わずに、自分で料理をして食べる。 |
日本は豊かになったと思っている人が多いかもしれませんが、こと生活の中身に関してはいいとは思いません。何かまるで「食べ物のことは深く考えなくてもいいから(添加物や原材料には目を向けない様にと言っているみたい)、とにかく言われたとおりに働きなさい。」という社会なんだと思います。だから、多くの日本人は、この6つの項目を実現できている人や明日から変えられる人は、とても少ないんじゃないかと思います。以前の私もそうでした。何故なら日本では、時間の無い人がほとんどだからです。「食事もゆっくり食べられないような生活をしていて、この先どうしようというの?」と昔の私につぶやきました。42歳までの私も一般的な日本人と同じく、この6つの項目を一つも実行出来ませんでした。そして、いつも体のどこかの調子が悪くて、幸せそうな顔をして歩いていなかったと思います。こうして食生活という点だけを考えても、我々日本人というのは何と自由がきかないのかと思います。これからの日本は、経済よりも一人一人がフランス並みとはいかなくても、自由になる時間がもう少し持てる社会に変えていかないと、国民の健康を維持することすら出来ないのではないかと思います。常に健康でいないと、結局は幸せにはなれない気がします。食べる事は人生の中で、とても大事な要素だと思います。健康は他人から与えてもらうものではなくて、自分で作り上げていくものだと思います。「おいしいものがある。そして、それを楽しむ時間もある。」これがフランスです。フランスに来て普段の生活のことをいろいろと考えさせられました。(26 OCT 2006) |
間食や不規則な食事が健康を害し肥満の原因になります。 |