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ゴルゴンゾラの製造工程(カードから水分を抜いて型に入れる編)



4月に訪問したゴルゴンゾラの工場の報告として、ゴルゴンゾラの作り方を5回にわたって解説して参ります。
2回目の今日は、カードから水分を抜いて型に入れるまでをお伝えします。



手前からゴルゴンゾラの丸釜とバットと型枠です。

 

1.前回の話の通り、手前のゴルゴンゾラ丸釜では、ミルクが固まってカードになり、そのカードを切ってホエーとに分かれました。(この段階では液体は写真のように黄ばんで見えます。)丸釜の前には写真の様な広くて大きいバットが用意されています。バットには布が敷かれています。

ゴルゴンゾラを作る職人さん達。服装がきちんとしています。

 

2.両手なべのような道具を持って、出来たばかりのカードをバットに移す作業を行います。液体成分のホエーごとすくって移していきます。

ゴルゴンゾラの丸釜はとても深いです。かがむ姿勢で腰に負担がそうとうありそうです。

 

3.カードはとても柔らかく真っ白くて透明感がありました。使っているこの両手なべにカードが入ると、とても重そうでした。また、すくう時にこのようにかがむ姿勢になるので、相当力がないと勤まらないと思いました。(両手なべのような道具は下の写真にあります。)

ゴルゴンゾラのカードがずらり。マシュマロのように柔らかそうです。

 

4.丸釜にあった全てのカードがバットに移されました。画面の向こう側の方に少し低く傾斜ができているので、ホエーが徐々にその方向に流れて行きます。

ゴルゴンゾラのホエー。いい香りがしてきます。

 

5.バットの底には穴があって、それをつたって落ちていくようになっています。このホエーは、地面に沿って引かれた大きな管に流れます。もちろん捨てたりしません。大きなタンクに詰め替えられて豚の餌用に売られます。

もくもくと作業をします。しゃべりながらする工場のチーズは、とほほですから。

 

6.数十分ほどバットの上でカードからホエーが抜けるのを見守ります。その後で写真のように布の一部を持ちながら軽く縛って、さらにホエーが出るようにします。

どの職人さんも作業がとても早いです。なかなかピントが合いませんでした。

 

7.ホエーが抜けカードが木綿豆腐の硬さぐらいなると完了です。次にバットの脇に置かれたゴルゴンゾラの型枠にカードを入れていきます。面白かったのは、一つの型枠に入れるカードは、この広いバットの一ヶ所からではなく、いろいろな場所からすくい取って入れていたことです。こうすることで、全てのゴルゴンゾラの型枠に入るカードを平均化できるからだそうです。

ゴルゴンゾラの型枠。内側に布があるのがわかります。

 

8.ゴルゴンゾラの型枠に入れるカードの入れ方ですが、一度に容量一杯まで入れることはしません。このように一度半分の量ぐらいまで入れ、しばらく経ってから、残りの上半分の量のカードを注ぎ足すのです。これは、ブーゴーさんのやぎのチーズ工房で見た時と同じ方法です。また、カマンベール・ド・ノルマンディーなども、ひしゃくを使い、何度かに分けてカードを型枠に入れるようです。やっとゴルゴンゾラの形が見えてきました。

            

ゴルゴンゾラの製造工程(カードから水分を抜いて型に入れる編)