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HANSIというチーズを作る工場(Rosheim)2008年6月



6月19(木)の午後3時午後、ストラスブールの西にある小さな町、ROSHEIMに着きました。この町の外れに HANSI(アンジ ゲヴュルツトラミナー)というチーズを作っている工場があるので、訪問したいと思っていました。
 
下の写真の建物が、窓口のようです。ベルを鳴らすとドアのロックが解除されました。出迎えはありません。うーん、ちょっと様子が・・・・。

入り口というか事務所の玄関です。先週の土曜日に来たときは、この会社はお休みでした。

中に入ると受付の女性がいらっしゃいました。挨拶をした後で、例によって美奈子店長が自己紹介を書いた紙を渡しました。そして、明日金曜日に工場の中を見学させて欲しいと頼みました。

受付に置いたあったカゴには、この工場で作っているチーズのパッケージがありました。

用件が分かったようで、女性は奥にいる上司に聞いてくれました。しばらくして、50歳代のドイツ語を話す男性がやってきました。返事は、「NO」でした。「えーっ。今すぐに見せてもらいたいと言っているんじゃんなくて、明日の予約をしに来たのです。一日空けてあるので、何時でも構いません。」「もし、明日が駄目ならば、今からでもいいですし、後からもう一度来て、少しだけでも見せて欲しいのです。」と再度頼みました。(英語で。)でも返事は同じでした。「今日も明日も都合が全然駄目だ。来週の月曜日ならいい。」と言うだけで、なかなか首を縦に振ってくれません。「はるばる日本からやってきました。少しの時間でも良いんです。HANSIは、もう10年も輸入しているんです。日本の皆さんに様子をお伝えしたいのです。」と粘りました。

こちらが工場の裏手になります。ミルクタンクはありませんでした。いろいろな工場からチーズがトラックでここまで運ばれてくるようです。

結局、この男性の考えは変わりませんでした。たった3分も時間が無いほど忙しく働いている空気は感じられませんが、・・・・。余分な仕事は一切お断りという感じです。情にほだされて仕事を受けるということも無いようです。私たちは何も見ることが出来ませんでした。
 
悔しい思いもありましたが、とてもいい経験に成ったという晴れ晴れした気持ちにすぐ変わりました。うーん、どうしようも無いことも受け入れられる心に変わったとでも言うのでしょうか。今までなら、すぐ腹を立てて、帰りの車の中でもずっと文句を言っていたと想像できる自分が、今はここには居ないのですから。そういう事を自分で気付くと、とても良い気分になりました。自分の成長を感じる場面になりました。おじさん、本当にどうもありがとう!僕は、これからも腹を立てないで長生きするからね。(おわり)


HANSIというチーズを作る工場(Rosheim)2008年6月