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ぶどう農家で農家民宿も営む奥城朝恵子さんご一家。大分県宇佐市院内広瀬の奥城ピオーネ農園(9月2007)



9月10(月)の夕方5時半ごろに、大分県の大分県宇佐市院内町広瀬地区にある農家民宿「せせらぎの里」に着きました。どうして奥城さん宅に決めたかと言うと、先のインターネットのページを見て、いろいろな事をやっている人の様だったで、きっとエネルギーがあって面白い人だと思ったのです。農家なのに鯉の養殖や椎茸・霊芝の栽培もしているなんて、・・・一体どんな人なんだろうと興味が湧きました。

奥城さんの家、農家民宿「せせらぎの里」です。

着くと奥城さん夫妻が出迎えてくれました。一目見たときから、良い人だと思いました。来て良かった!しばらく雑談をした後で、奥城さんが近くの公衆浴場に案内してくれました。ここも温泉で気持ちの良いお風呂でした。風呂に入りながら、奥城さんといろいろな事を話しました。ご主人の尚義さんは、定年まで公立中学校で技術家庭科の先生をされていたそうで、私も10年ほど前は理科教師だったので、共通した話題がたくさんありました。奥さんの朝恵子さんが主にやっていた農業を定年後に尚義さんがバトンタッチして、今もなお現役農家として頑張っていらっしゃいます。とても75歳には見えないバイタリティーがあります。一般的によく耳にする話には、「学校の先生が定年になると、やることがなくなってぼっとするという人が多い。」というものがありますが、尚義さんにはこうして真剣に打ち込める農業という仕事があり、自然を相手にした趣味も多くて、私がこれから生きて行く上で理想の一つの生き方をされているなぁと思いました。

安心院の中学校で英語を教えている息子さんにも会えて良かったです。とても素直で真っ直ぐでエネルギーに満ち溢れていました。

夕食時間には、息子さんが私達に会いに立ち寄ると聞いて、とても楽しみでした。そして、ヒロさんが現れて、早速5人で楽しい夕食を頂くことになりました。ヒロさんは、地元の中学校で英語の先生をされているそうです。一目見た時から、「子供の頃からいろいろな人の愛を受けてすくすくと育ったんだなぁ。」と思うような方でした。学生の頃に北海道を一人で旅して回った時、あちこちでいろいろな人から親切にされたというお話を聞きました。それは北海道の人の多くが素朴で親切だということもあります。でも、それだけではないと思います。つまり、ヒロさんと出合った人の多くが、彼を好きになってしまい、いろいろと世話を焼きたくなった。・・・と私は感じました。だって、私達が北海道から訪ねて来るからという話を聞いただけで、ひょっとして私達が悪い人間かもまだ分からないのに、こうして先生という重労働の勤務を終えてから、両親の家に寄るなんて、・・・本当に人が好きで、人を信じている人なんだと私は思いました。人と目が合わせられなかったり、人との関わり合いを避ける傾向にある今の日本社会で、人を信じている若者に会えて希望が沸いてきました。彼は正に人が寄ってくるような好かれる顔なのです。それは、尚義さんと朝恵子さんというご両親が、これまで深い愛情で育ててこられたからだと思いました。また、ヒロさんは別の素晴らしい趣味も持っていました。例えばお父さんと一緒に近くの川に行って、天然の鰻を獲るために仕掛けを置いて鰻を捕まえたり、蜂蜜を採ろうと蜂が住んでくれるように工夫した巣箱を作って設置したり、そしてついにそこから蜂蜜を集めたりなど、地元の自然を満喫できる術を持っているのです。働きかけなければ何も得られないただの自然を見ても、彼ならどう近づけば良いのかという方法を小さい頃からの経験と好奇心でどんどん身に着けているのです。また、そうしようとする大きなエネルギーも持ち合わせています。これは、ただ単に約束された釣果のある釣堀で釣りをするのとは、全く意味が違うのです。とても素晴らしい趣味だと思いました。来年はここを改良して、あれにも挑戦したいと言う横顔を見ていると、とてもたくましく見えました。夕食時には、ヒロさんが集めた蜂蜜も食べさせて頂きましたが、今まで食べたことのないおいしい味でした。そうこうする内に、皆で写真を撮ったらびっくり!もう夜中の12時半を過ぎていました。あまりにも楽しかったので、時間が経つのも忘れてしまいました。
 
また、お料理もいろいろな珍しいものを頂きました。その中で、下の写真のように次の日のお昼に頂いた団子汁が美味しかったです。白いトレーにある団子のような塊を手で持ってうどんの様に延ばしてから、鍋に入れます。

どうしてうどんの様なものが入っているのに、団子汁という名前なのかが作って見て納得しました。

そして、完成したのが、下の写真です。どうして団子汁なのに、お椀の中に団子が無いのかという疑問が、この作業をして分かりました。中にはお野菜もたくさん入っていて、お代わりをするぐらいおいしい汁でした。

パンとチーズも好きですが、味噌の味もまた魅力的です。

また、ピオーネという品種のぶどうの収穫も体験しました。下の写真は、その収穫したピオーネを出荷するための作業の様子です。朝7時半頃にぶどう園に行って収穫してきたものをこのように午前中に作業をして、市場や道の駅に出すそうです。今日は、応接間でみんなでやりました。良い経験が出来ました。

ピオーネという大粒のぶどうを収穫した後、みんなで出荷の準備をしました。

自分の親と同じ位のご夫婦がどのようにして毎日を暮らしているのかということを少しでも見ることが出来て、私もこうして生きて行こうという方向が見えて来ました。また、時間を作って奥城さんを訪ねたいと思います。こういういい人達に出会えたとは、山本知史の人間力も上がってきたのか?ムム、・・・・そうならとても嬉しいです。^^)


ぶどう農家で農家民宿も営む奥城朝恵子さんご一家。大分県宇佐市院内広瀬の奥城ピオーネ農園(9月2007)