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オリーブオイルを味わうのによく合うパンは?



今回の話題は、「オリーブオイルをそのままおいしく頂く時にいいパン」です。パンにも様々な種類がありますが、オリーブオイルに相性のいいパンとそうでないパンがあります。オリーブオイルに合うパンのポイントは、そのパンが持つ生地の粗さ加減と硬さと加減と塩味の加減です。(しかし毎度のこと、嗜好は人それぞれなので、全ての方にこの話が合うとは限りませんので悪しからず。)

1)オリーブオイルをつけておいしいパン

オリーブオイルに良く合うバケット。このような水平切りがおすすめです。


それは、何といいましても小麦で焼いた塩味だけの白いパンです。長所は、オリーブオイルの風味を損なうことが無いことです。具体的に名前を上げますとバゲットやバタールなど、生地に気泡が多くオリーブオイルが染みやすいパンのことです。パンを噛むごとにオリーブオイルが口の中に広がり、十分にその風味を楽しむことが出来ます。オリーブオイルは地中海性気候などの温暖な気候でしか育ちません。それに合うパンといえばやはり同じ気候で育った小麦で出来たパンなのです。


2)オリーブオイルとは合わないパン その1

菓子パンはオリーブオイルに合いません。食パンのようなきめの細かいパンもオリーブオイルに合いません。


それは、甘いパンです。いわゆる菓子パン類です。粉砂糖がかかっているパンやチョコチップやシナモンなどが入っているパンなども合いません。こうしたパンは香りや甘さが強すぎるために、オリーブという果実から生まれたとても繊細で複雑な深い風味が消されてしまう強さがあるからです。また、下の写真のようなクロワッサンなどのバターを多く含むパンもバターの香りが強くオリーブオイルの味わいを損ないますので合いません。右はシュトーレンの様な甘いパンですが同様にオリーブオイルには合いません。

クロワッサンもバター風味が強く合いません。シュトーレンなどのアーモンドの風味があるものも合いません。


3)オリーブオイルとは合わないパン その2

もう一つオリーブオイルに合わないパンがあります。それは、ライ麦パンなどの重くて、酸味のあるパンです。パンの個性が強すぎて、また食感がぼそぼそとしていてオリーブオイルに馴染まず、本来の風味が埋もれてしまいます。ライ麦はドイツなどの寒い地域でとれる粉なので、地域性を見てもオリーブオイルとの相性は良くないと考えられます。また、日本ではおなじみの食パンもオリーブオイルには合いません。もちもちとした風合いで、生地が餅のようにみっちりとしているので、オイルが染みこみにくく、口の中で噛んでも、オリーブオイルと馴染みません。


4)こんな工夫でオリーブオイルを美味しく頂くパン

私のお勧めは、その日に買ったバゲットなどの小麦で焼いたパンにつけて食べることです。そしてその日の内に食べ切ることです。でも、それはなかなか出来ません。そこで前日などのパンで硬くなったパンは、このように切って、オーブントースターで軽く温めると柔らかくなり、パンの風味も出てきますので、右の写真のようにオリーブオイルをたらして頂きます。温めたパンにのせることでオリーブオイルが温まり、風味もよりよく感じられます。

ラスクは固すぎますが、パンを少し温めるのはいいです。野菜醤油のうま煮などもオリーブオイルをつけたパンによく合います。


くれぐれも焼き過ぎに注意してください。焼きすぎてラスクのようにパンが硬くなると、オリーブオイルを味わうには不向きです。皆さんもいろいろなパンを食べて、自分だけのおいしいオリーブオイルの楽しみ方を見つけてください。



オリーブオイルを味わうのによく合うパンは?