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飾らない・人目を気にしない・自分の考えをはっきりと言う。ありのままの自分を出せば、共感する人が集まってくる。



チーズマーケットの店頭に初めて来た人からいきなり、「お勧めのチーズはどれですか?」なんて質問を受けると、とても困ります。こういう時、「いやー、お客さん。私はあなたの味の好みを知らないので、お勧めって言われても・・・。」と冗談半分で答えます。すると、半数以上の人が、「はっ!」と気付いてくれます。そうなんです、自分の事を何も説明しないまま、自分に合うチーズが買えるなんて事は有り得ないのです。魚屋さんが、「今日は秋刀魚が新鮮で安いよ。」というお勧めと違い、チーズは本当にいろいろな味があります。だから、100人が食べて100人全員が美味しいと感じられない食べ物なのです。だから、それぞれの人が普段食べているチーズや味の好みを知らなくて、その人に合ったチーズは選べないのです。だから、もしも良い答えを聞きたいのなら、まずは自分の好みを相手に伝えるべきなんです。例えば、塩味が効いたチーズが好きだとか、匂いが強いチーズが好きといった自分の味の趣向を伝えれば、店の人はよく考えてその人に合うチーズを勧めてくれるのです。

 

初めての店に行き、店の人と良い出会いにするには、まずは自己紹介ではないですが、こうして少しでも自分の事を伝えるのが大事です。

 

一方で今の日本では、自分の事を話したがらない人が増えてきている気がします。あちこちで個人情報が流出したりと何も信じられない世の中になったからなのか? 或いは新しい人とのつながりを持ちたくないのか? 話すのが面倒くさいのか? 自分の事を話すエネルギーすら残っていないのか?・・・理由はいろいろだと思いますが。でも、自分の事を他人にしっかりと話さないと理解されないし、仲良くもなれませんし、信頼関係を作っていくことも出来ない思います。まして、友達になることなんて、永遠に無理です。自分の意見や考えを話したら、相手が自分を受け入れてくれないのでは?という恐怖心があるのかどうか分かりませんが、そんなことは気にしないで、まずはお互いに同じ目線に立ってお話しするのが、人付き合いの第一歩だと私は思っています。


ドライバナナを作ってくれたハイケさん。本当に飾らないそのまんまの人でした。まぶしー!もちろん美奈子店長も素敵です。

しかし、この日本という国の中だけで生活していると、普段から他人に自分の考えをはっきりと言う機会はとても少ないし、そもそも自分独自の考えをしっかり持つ事が難しいのでは?と私は考えるようになりました。一体どういうことかと言うと、常に自分の回りの他人が、自分の事をどう思っているかが気になってしまいがちで、他人の反応に左右されるような主体性の無い生き方になっている人が多い気がしてます。そもそも親達大人が子供たちに話す事の多くは、「人に迷惑を掛けないように生きるように。」なので、常に回りを見て生きていく習慣が身についてしまっているのかも知れませんね。だから、自分から積極的に自分の考えを話したがらない人が多いのかもしれません。「正しいと思うことは言い通しなさい。やり通しなさい!」なんて事をいう日本人の親は、少ないのではないでしょうか?

 

一方、私はこれまでに何度と無くヨーロッパに行き来して、彼ら西洋人を観察しておりますと、明らかに私達日本人と違うことが良く分かります。まず彼らは、自分自身を強く主張しますし、常に自分のペースで行動します。回りを見て行動が急に変わるなんてことは余り無いようです。日本人ならスーパーのレジで大勢の人が並んでいたら、自分の番になると、お金をすぐに支払い、その場を次の人にさっと明け渡そうとします。でも、例えばフランス人の奥さんなどは、特大のカート一台分の商品を持参した袋に全て入れ終えた後、ようやく財布を開いて支払うケースもよく目にします。(先にお金を差し出して、レジの人が清算している間に袋に入れれば、良いのに・・・と思う日本人の私。)その間、レジの人も次のお客さん達も皆が、彼女が袋に入れ終わる姿をじっと見守り続けます。何人並んでいようと気にはならないようです。日本人からすると、少々身勝手な行動に映るかもしれませんが、彼らの生き方の方が余程ストレスが少なくていいと私の考えも少し変わり始めました。

 

また、西洋人と日本人が大きく違う点は、何といいましても見かけを余り気にしていないことだと思います。彼らには、「見た目が肝心。」なんて発想が元々無いようです。ヨーロッパの国々では、修理をしないぼろぼろの車をたくさん見かけます。片や日本人なら、自分とは全く関係の無い人からさえも「自分を良く見られたい!」何て思う「いやらしさ」があります。もちろん、以前の私なら、そういう「いやらしさ」が人一倍多くありました。^^)例えば、「少しでも若く見られたい。」とか「田舎育ちなのに、都会育ちの様洗練された様に見られたい。」とか「賢く見られたい。」とか「成功しているように見られたい。」とか「妻の美奈子がいるのに、他の女性からも好かれたい!」などという様々な願望です。でも、そうした数多くの欲求・欲望が、私を駄目にしていたと気付いたのです。

 

「素直に生きるのがいい。」今は心からそう思っています。そう思えるように自分が変わったことで、自分は良い歳の取り方をしたんだなぁとも思えるようになりました。


素直に生きるってどういうことなのか? それは、心を開くということだと私は思っています。自分が感じていることを素直に相手に話せる姿勢を保つことだと思います。また、無理をしたり、嘘をつかない事だと思います。


80歳の浜田さん。こういう人に私も成りたい!

ありのままの自分を人に見せることが、素直に生きることだと私は思います。少しでも背伸びをして、中身を何も変えないままで、「格好を付けたい」とか思う根性が、駄目だったと思います。相手は、その事を百も承知しているのに、バレバレなのに・・・。気が付いていないのは、自分だけなのに取り繕うとしている自分が滑稽だと思う様になりました。だからもう、こんなあほらしいことにエネルギーを使わないようになりました。

 

そして、好き嫌いをはっきりと他人に言えるようになることが大切だと思います。「私は、タバコの煙は嫌いなんです。」と話していれば、そういう人は、私が来るとすぐに火を消してくれます。それなのに、相手が自分のお客さんだからと思って、我慢して黙っていると、煙を吸って嫌な気持ちになりますし、早死にすることにもつながります。そうすると、チーズマーケットが早く廃業になり、結局困るのはそのお客さんだし、自分の嫌いな事もはっきりと相手に伝えるのは、お互いの為になるのです。


「全ての人から愛されたい、認められたい。」と願うのは、誰にでもあるでしょう。でも、現実に皆に認められている人なんて一人も居ません!そうです、初めから無理なことと分かっている事にエネルギーを注ぐよりも、はっきりと自分の事を話すことが大事です。そして、こんな自分に対しても、「そのままでいいよ。」と認めてくれる人の方を向いて生きて行けばいいのです。そういう人との付き合いでは、ストレスはありません。「自分はこういうことを信じるとか、こういうことは好きだけど、こういうことは許せない!」といった自分の考えを明らかにしていれば、そんな私の事を知って、「いいなぁ。」と思う人だけが私に集まって来るのです。逆に良いと思わない人は、私から離れていくのです。でも、これが都合いいんです。この瞬間からすでに誰を相手にして生きて行けば良いかという対象人物がきちんと絞られるのです。そして、そういう人と共に人生を楽しむのがよっぽど良いと思うように変わりました。もしも、自分の気持ちを表に出して、誰一人として集まらなかったら、自分の考え方を見直せばいいのです。そうしながら、常に自分の考えを見つめ直していくことが、自分を成長させることにつながると私は思います。

 

「世の中に自分の考えを問う。」何て言えば大げさですが、そうした姿勢を保つことで、自分に合う人と出会える様に自分が変わっていくのです。怖がって自分の事を隠していては、いつまで経っても何も変わらないし、自分に合う人とは出会えないのです。でも、もしも自分に合う人と出会えれば、緊張することはなくなるし、気を使うことも無くて、楽しく付き合えるのです。全ての人に気に入られようなんて愚かな事はもう考えず、一体自分は何が好きで、何が嫌いで、何が許せないかといった様な事をしっかりと考えておく事が肝心です。そして、自分の姿を見極めるというか、よく知ることが出来れば、自分自身に自信が持てるし、自分を好きに成れると思います。長所もあるけど短所もある。短所もあるけど長所もある。これからも絶えず変化して行くけれど、「今現在の自分は、こういう人間なんだ!」と自覚できれば、自分に無理をしなくなるし、楽く−−−に生きて行けると私は考えています。


46歳になって、私はずいぶんと肩の力が抜けてきました。とても嬉しいです。自分に合わない人が、陰口を言っても全然気になりません。面と向かって言えない人なんて相手にならないですから。^^)そんな人を相手にしていたら、自分も卑怯な人間の仲間入りになってしまいます。ただ無視して放って置けばいいんです。そして、現実の世界で自分と真剣に向き合う人と楽しめばいいのです。そういう人と出会えるようになる為には、まず自分の意思をはっきり表すことだと言っているのです。

 

自分をさらけ出せる人、さらけ出せない人。自分はどちらの世界にいるのか? これだけで人生は、大きく違ってくる。と私は気が付きました。社会人というか大人に成ってからでも、友達が出来る人と出来ない人の差は、こういう気持ちに差があるのだと思います。数年前の私の回りにも、私に合う人が実は大勢いたと思います。でも、その当時の私なら自分をさらけだせなかったので、その事に気付けずにいました。だから、自分に合わない人と無理をしながら付き合うというちぐはぐな生き方でした。そして、そういういい人達にも多くは出会えなかったのです。でも今ではこうして、私は自分を変えることができました。自分をさらけ出せる様になれました。そういうことで、自分の事を分かってくれる人が集まるように動き出しました。そして、新しい出会いが増えたのです。そのお陰で、私は、とても楽しい毎日を送ることが出来るようになったのです。他人の目を気にして、自分を押し殺していたんでは、誰にも自分の良さに気付いてもらえません。だからお互いに深く付き合えない浅い関係のお付き合いに終始する人生になっちゃうのです。あの日あのスーパーで出会ったフランス人の奥さんの行動が考える良いきっかけを私に与えてくれました。(おわり)



飾らない・人目を気にしない・自分の考えをはっきりと言う。ありのままの自分を出せば、共感する人が集まってくる。