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羊を飼いチーズを作るドネさんを訪ねます。(フランス・コルビエール地方)2007年6月



6月16日(土)(2007)の午後1時過ぎ、コルビエール地方にある羊のチーズを作るドネさんの農場を訪ねました。ドネさんもBIENVENUE A LA FERME 運動を行っている農家の一つです。そして、何と言いましても私達が取引させてもらっているランジス市場のあのイヴさんを良く知っている方なのでした。
 
お昼は、マルシェで買ったベーコンやチーズなどをパンと一緒に公園で食べました。そして、午後1時頃に行くと、奥さんがカルカッソンヌのマルシェにチーズを売りに行っていると夫のジャンさんが答えてくれました。午後4時ごろに出直してくることになりました。

2年ほど前からこの仕事を始められたそうで、最初はチーズの作り方から学んだそうです。

そして、再びドネさんを訪ねると、奥さんが歓迎してくれました。「何かお茶でも如何?」と勧められたので、コーヒーと水を頂きました。以前は私達は何かを勧められても遠慮していましたが、このお茶でも・・と言うのは、一緒におしゃべりしませんか?という意味だということが最近分かってきました。だから、遠慮なく何か飲み物を頼んで、一緒に時間を過ごすことにしています。相手はそうしたい(私達と話したい。)からお茶でも如何?と誘ってくれているのです。義理で言うことは無いので、遠慮はかえって相手の歓迎したい気持ちを拒絶することになるのです。(でも、どうしても時間が無いとか話したくない時には、断っても構いませんが、・・・)
 
楽しいひと時は、あっという間に過ぎました。夕方になって夫のジャンさんが羊を連れて帰るというので、その様子を見に牧場に行きました。3匹の犬も喜んで私達の前を走って先を急いでいます。遊べると喜んでいるようです。

これが日中に羊が草を食べる牧草地です。昼寝をしたくなるような広がりと大きな木の木陰が印象に残りました。

上の写真のように最初、羊は牧草地のはるか向うの木陰に集まって草を食べていました。距離にして300m以上はあると思います。こんなに離れていては、声も届かないし羊はこっちに来ないのでは?と思っていました。
 
ところが、ジャンさんが口笛をならし、声を出すと犬達が羊を目掛けて走り出しました。そして、羊が団体で一つの塊のままでぐんぐんこちらに近づいて来ます。歩くというよりも奪取しているようで、土ぼこりが立ち上がっています。

常に団体行動の羊。ほとんどの羊は回りの様子を見てただただ付いて行くだけのようです。一人ひとりがもっと考えないと・・・。

そして、見る見るうちに羊の姿が大きく見えてきました。これまでの時間は、せいぜい30秒ぐらいでしょうか?そして、ピタッとジャンさんのところで、羊の群れは止まりました。何か手品を見ているような見事な集め方でした。

お互いの体が触れ合っていると安心なのか手段が一つの塊になっているのが何とも不思議です。

この後は、細い道をジャンさんが先頭になって歩き、最後尾から犬が見張りをしながら羊の群れを300m先にある畜舎まで歩きながら誘導してました。そして、無事全ての羊が家に戻りました。「人・羊・犬という3つの生き物が見事にそれぞれの特徴を表しながら、調和がとれている。」・・・何かふとそんな思いがしました。
 
この後で搾乳をする様子を見せてもらいました。あっという間に午後7時を回ってしまったので、挨拶をして農場を後にしました。ぜひともまた来てみたくなるご夫婦でした。ブーゴーさんの住む町からそう遠くない(50kmほど)この町にも素晴らしい人がチーズを作っていました。そして、ドネさんのチーズは7月以降に輸入して皆さんにもその美味しさを味わってもらいたいと思います。


羊を飼いチーズを作るドネさんを訪ねます。(フランス・コルビエール地方)2007年6月