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CARRUS(カルース)さんのやぎは自分達だけで家に帰ります。(フランス・コルビエール地方)2007年6月



6月16日(土)(2007)の午後2時頃、羊飼いのドネさんの奥さんがいらっしゃらなかったので、ここから別のやぎのチーズを作る農家を訪ねました。
 
その方は、カルースさんといい、山の奥のそのまた山の奥で、やぎを飼ってチーズを作っています。直売店もありましが、午後3時からの営業なので、誰も居ませんでした。また、やぎも草を食べに外に出かけているようで、畜舎には子やぎしかいません。やぎの種類は、ザーネン種で毛が白いのが特徴です。

山といってもこちらの山は上のほうが平らになっています。

しばらく、子やぎの写真を撮りながら、カルースさんを待っていると、上の写真のように何と草原に今までは居なかったやぎの群れが遠くに見えました。
 
お、これは早く近くまで行って草を食べる様子を写真にしなくてはとあせりました。カメラを持って草原に入ろうとすると、やぎがこちらに向かって徐々歩いているように見えました。これは、ラッキーだと思いました。

茂みの中から白いやぎの群れが出てきたときには、興奮しました。まるで野生のようです。

そして、ついに手の届くところまで、やって来ました。美奈子店長も興奮気味です。使い捨てカメラをいろいろなやぎに向けています。
 
写真を撮りながら、恐る恐る体に触ろうとすると、止まってくれるのです。また、別のやぎも私達のすぐ近くで立ち止り、その場で別の草を食べています。

シャッターを切り終わるまでじっとしていてくれるました。賢いです、やぎは。

次の瞬間、私達は分かりました。放牧から帰ってきたのでした。きっとご主人のカルースさんも近くにいると思い、辺りを探しましたが、人間は誰一人いませんでした。
 
えっ? ひょっとすると自分達だけで戻ってきたのかなぁと半信半疑でした。ところが下の写真のように最初の一頭がアスファルトの上を畜舎に向かってゆっくりと歩き出しました。これは間違いありません。

どうやらこのやぎがリーダーのようです。一人でどんどん前に進んでいました。

後に続くようにどんどん他のやぎも辺りの草を食べながら移動しています。そしてついに列が出来てきました。皆畜舎に帰ろうとしています。

次から次へとやぎが歩いています。

こうしてついに全てのやぎが帰ってきました。それも自分達だけで!こんなのは初めてでした。羊と違いやぎは個性的で考えている様子が見られる動物だと思いましたが、ここまで自主性といいますか、自分達で行って帰って来れるとは、とても驚きました。

畜舎に着いたあと、水を飲むもの、座って休むものなど思い思いに行動しています。

午後3時過ぎにようやくカルースさんがやってきて、会うことが出来ました。日頃からやぎをとても可愛がっている穏やかなお顔が印象的でした。
 
チーズの製造現場を見せてもらい、おいしそうなやぎのチーズを6つほど買って、お別れしました。また、ぜひ今度は、朝から来て見たいと思いました。一日中ここにいても飽きないと思うほど、何もかもが自然のままで、人間も屋外でトイレに行っても恥ずかしくないほどの山の上の牧場でした。素晴らしい日になったことを感謝したいと思います。


CARRUS(カルース)さんのやぎは自分達だけで家に帰ります。(フランス・コルビエール地方)2007年6月