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カルチョッフィの生産地を訪ねました。(Sicilia,Cerda)



2月21日、カストロノーヴォ村からカルチョッフィの一大生産地であるチェルダ(Cerda)に着きました。カストロノーヴォ村の高品質オリーブオイル(ローリオ・デル・コッレ HS)の生産者、コッレ・サン・ヴィターレのアントニーノさんが車で連れて行ってくれました。

カルチョッフィの加工場です。新鮮なカルチョッフィを使って塩漬けの製品を作っています。

チェルダは、シチリア島のへそに位置するカストロノーヴォから車で1時間ほど北東に走った高台に町があります。パレルモにも近く、町からは北向きの海をはるかに見下ろすことが出来る美しいところです。今の時期(2月前後?)は、露地物のカルチョッフィが収穫でき、その美味しさは格別です。私も生で食べましたが、カルチョッフィの印象が変わるほどとてもおいしいものでした。さて、上の写真はカルチョッフィの加工場です。

紫色をしたカルチョッフィはとてもおいしいです。生でも食べられます。


ちょうど私達が訪問したときには、女性3人が手作業でカルチョッフィをナイフで切って塩水に漬け込む準備をしていました。イタリアのこうした農産物の加工場は家族経営の小さなところが多く、それだけでも信頼できる生産者だと思います。そしてここは、アントニーノさんが私達に紹介してくれたた加工場だけにより信頼できます。彼らのオイル漬けは、全てアントニーニさんのオリーブオイルなので、私も食べたいので特にお勧めです。さて、カルチョッフィに話を戻しますと上の写真がカルチョッフィの花のつぼみで、この部分を食べるます。色は紫色のものが特においしいということです。しかし、実際に食べるのはこの花びらのようなものを何枚も何枚も取って残った中心部分だけなのです。下の写真はその根元の部分をカットする機械の様子です。一番上の写真で左上に見えたのがその機械です。まずお兄さんがカルチョッフィのつぼみを手でもぎ取り、それを機械にセットするとそれが回転して刃に当たり、切り落とせるのです。

カルチョッフィの茎の元をカットする機械がありました。

こうした切り落として食べられる大きさといいますと下の写真ほどになります。200リットル入る容器に塩水を入れて数週間漬け込むと完成のようです。これをオイル漬けにしたり、細かく刻んでパテにしたりいろいろな商品が出来ます。

塩水で漬け込まれたカルチョッフィ。プラスチック製の樽は、オリーブ農家のナターレさん達が使っているものと同じです。

これまでイタリアで様々な野菜の加工現場を見てきましたが、どこに行ってもとても勉強になりました。たとえば、ハウス物と露地物では、味が大きく違うことも食べ比べて分かりましたし、こうした今が旬のカルチョッフィと塩漬けしたものを使ったパテでは、味も香りも全く違うことなどです。日本に住んでいると、また農業とは遠い位置にある都会に住んでいると、こうした事は普段中々見聞きすることができません。今回もとてもいい経験になりました。私はこれからもいろいろな生産現場を訪問して学んで行きたいと思います。


カルチョッフィの生産地を訪ねました。(Sicilia,Cerda)