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やぎのチーズの作り方(やぎ乳のチーズの製造工程1)



3回目の今回は、搾ったやぎのミルクからチーズを作る工程についてのお話です。
画面の左上から番号順にご覧下さい。(JULY 2004 Puylaurens France)

やぎのチーズ やぎのチーズ やぎのチーズ やぎのチーズ
1.搾乳が終わり、掃除も終わりほっと一息のブーゴーさん。この搾乳室の左隣がチーズ工房になります。 2.壁一枚隔てた搾入室のミルクタンクから流れてくるやぎの乳。新鮮さが違います。 3.前日のミルクにスターター(乳酸菌)を加えて、24時間培養していました。これをやぎの乳に加えます。 4.さらに酵素(エンザイム)も注射器で計測しながら入れていきます。写真の赤枠がボトルです。
やぎのチーズ やぎのチーズ やぎのチーズ やぎのチーズ
5.酵素は、このようなボトルに入っています。入れる量は、だいたいの目分量でした。酵素なので多くても少なくても効き目は同じです。 6.しばらくこの酵素がまんべんなく広がるように、よくかき混ぜます。ミルクは前日の夕方搾乳分と当日の朝の搾乳分を合わせたものです。パルミジャーノもそうでした。 7.これを約一日(24時間)常温で放置します。そして次の朝、お玉を使って型枠にカードを3回に分けて入れていきます。量を揃えるのが難しかったです。 8.型枠の側面には小さな穴があいているので、ホエーが流れてカード全体の量が時間とともに減り締まってきます。
やぎのチーズ やぎのチーズ やぎのチーズ やぎのチーズ
9.型枠の1/3ぐらいになったら完成です。朝9じに開始して、だいたい午後2時ぐらいになったところです。 10.一度、枠に入ったままで塩を振ります。写真のようなザルに塩をいれ、大雑把にさっと振ります。海から採れた塩を使っています。 11.チーズを枠から出して、裏面にも塩を振ります。塩を振ることでさらにチーズの中の水分が出てきます。 12.その水を切りやすいように写真のような水切り板にチーズをきれいに並べます。この後、何度かチーズを裏返しにします。そして熟成庫へ。

感想と補足説明

えーっこれだけ?と思うくらいシンプルな製造工程でした。やぎのミルクも生乳のま
までした。つまり熱殺菌していない、搾ったままのミルクなのです。またコンテなど
のハードチーズのようにカードからホエー(水分など)を抜く為に加熱することもあ
りません。やってみて難しかったのは、日本のお玉のような道具を使い、チーズの型
枠にそおっと入れることです。型枠からチーズがこぼれたり、どの型枠の量も同じぐ
らいに揃えることも大変でした。「初めてにしては上手よ。」と奥さんのビビアンさんにほめて頂きました。

それにしてもチーズを販売する私達には、どれもこれもとても興味深い作業でした。
もう2つ気が付いたことがあります。それは床一面がフラットになっており、また全
ての作業台などはキャスターが付いていて可動式なっています。作業が終わるとホー
スの水で、全ての道具や床などを洗い流せます。また、搾入室やチーズ製造室、熟成
庫、梱包室などは、手を使わなくても出入りできる扉になっていたり、各部屋のドア
近くには、手洗い場とペーパータオルとアルコール消毒液が常備してありました。そ
の都度の手洗い実行が行われていました。高い品質のチーズを作る上で清潔を保つこ
とが何よりも重要だと感じました。

やぎのチーズの作り方(やぎ乳のチーズの製造工程1)