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オリーブオイルに漬けてチーズを保存する方法もあります。



チーズの保存方法にはいろいろありますが、チーズごとに最適な方法が大体決まっています。今回は、その中でオリーブオイルを使う方法をご紹介します。

カチョッタ・アル・タルトゥフォ・ビアンカ。白トリュフの香りが魅力的です。

まず上の写真をご覧下さい。これは、イタリアのトスカーナ州産の羊乳のチーズ、「カチョッタ・アル・タルトゥフォ・ビアンカ」です。輸入した時には、写真のような包装をされて日本に届きます。一見すると単なる真空包装のように見えますが違います。

外側についたオリーブオイルも食べられます。

上の写真のように、よく見ると外側がしっとりしています。袋を開けて調べると、オリーブオイルが固まっていることが分かります。そうなんです。イタリア産の特に羊乳で作られているペコリーノチーズは、オリーブオイルが使われていることが多いです。そのチーズが生産される地域では、チーズと同時にオリーブオイルも作られているので、それを利用してチーズの保存に利用しているようです。チーズの外側をオリーブオイルによって皮膜を作ることにより、空気中の酸素との反応(酸化)を防いだり、空気中に浮遊するカビの胞子がチーズに入り、繁殖するのを防いでいるのです。万一、カビが発生してもオリーブオイルがかびるだけで、酸素の無い内側の部分のチーズでの繁殖が抑えられるのです。抗生物質やワックスなどの化学薬品を使わずに、オリーブオイルという食品を使いカビを防いでいるなんて、とてもいいアイデアだと思います。(また、こうしたオリーブオイルが表面に付いているチーズは外皮もオリーブオイルも全て食べられます。)次にオリーブオイルを利用して、余ったチーズの保存方法について見てみましょう。

これから説明します保存に適したチーズは次のとおりです。イタリア産の羊のチーズ全般。ギリシャのフェタ。フランス産のサンマルスランなどのやや固めのフレッシュチーズ。フランス産のやぎのチーズでクロタンの様に木炭が付いていないチーズ。(注;白カビチーズ、青かびチーズ、ウォッシュチーズ、クリームチーズなどは不向きです。)ハードチーズは元々水分が少なくて保存性がいいのであえて、オリーブオイルにつける必要はないと思います。)


ガラス製の器は、臭いの付着も少なくて便利です。

 

1.保存したいチーズをガラス製の容器に入れます。写真では、ペコリノ・ロマーノというチーズを入れています。

レモンオイルなども風味が付いていいと思います。

 

2.チーズの上からそっとオリーブオイルを注ぎ入れて、全体にオリーブオイルがかかるようにします。オリーブオイルは何でもいいですが、空気に触れて風味が落ちてしまうので、安価なものでいいと思います。

チーズの全ての面をオリーブオイルで濡らすことが大切です。

 

3.箸などを使って、チーズを裏返したりして、全ての面にオリーブオイルがいきわたるようにします。これで、OKです。

余ったオリーブオイルはパスタや野菜炒めに使ったり出来ます。

 

4.蓋をしてテーブルに置いたり、しばらく食べないようでしたらそのまま冷蔵庫に入れて保存します。食べる時は、ガラスの中でフォークとナイフで切ると、回りがオリーブオイルで汚れなくていいと思います。使ったオリーブオイルは、お料理に使えます。


オリーブオイルにつけたからといいましても、永久に保存出来るわけではありませんが、何もしないよりもずっとカビに対する効果があります。私達がチーズを輸入して、お客様に販売するまでの間、いい状態で保存するには一体どうしたらいいかと考える時に、そもそも各チーズがどのような荷姿でやって来たかを見ることがとても参考になっています。これからも、チーズの手入れをしながら、気が付いたことを公開していきたいと思います。


オリーブオイルに漬けてチーズを保存する方法もあります。