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安心できる鶏肉の表示と選び方



今回は、フランスのスーパーマーケットのお肉売り場で見かけた、商品の説明についての表示のお話です。


フランス産の鶏肉の表示

上の写真のパネルには、次のようにフランス語で書かれています。Toutes nos volailles Pretes a cuire et en decoupe sont d'origine FRANCAISE leur alimentation.100% vegetaux,mineraux Et vitamines. 旅に出かけるときには、小さいフランス語の辞書は必需品です。それを使い単語を調べると、大体こんな意味かと思います。「私達の扱う鶏肉は、全てフランス産です。与えるえさに使われるのは100%野菜であり、ミネラル(岩塩など)もビタミン類もフランス産なのです。」(つまり、問題になった肉骨粉や魚粉などの動物性たんぱく質を与えていないということだと思います。)



一羽丸ごとで売られています。


今、こうしてチーズマーケットを興して、チーズの輸入と販売をしておりますと、一消費者の頃には見えなかったものが見えてきます。例えばチーズの味を決めるのは、原料となるミルクであり、またそのミルクの質を決めるのは、牛などに与えるえさの質と牛を育てる環境です。つまり、日本でも国産が良くて、外国産が劣るという場所だけで鶏肉の品質が決まるのではなくて、一体その鶏が何を食べさせられてきたかという、えさの質が品質を決める最も重要なことだと感じています。日本でも最近、鶏肉などの表示に、○○産というものがありますが、このように家畜に与えるえさについてまで言及している表示は少ないと思います。私が普段行くお店でも、オホーツク(北海道のオホーツク海側の地方)豚とうたっていますが、えさまでの表示は無いので、「どんな餌を与えているんだろうか?」 とか、「抗生物質をばんばん投与したしているんじゃないのかなぁー?」と不安になります。こうした理由から、私達は養殖された魚は食べないようにしています。養殖された魚が育つえさや環境がどの様なものかが余りにも不明だからです。コストをかけずに、また病気にかからないように、死なないように、そして低コストで、短期間に大きくして大量に出荷しようと、かなり無理をしていると想像できるからです。もちろん全ての肉類は、牛、鶏、豚にしても天然物はほぼ無いので、魚と同じ養殖ものです。それゆえ大事なことは、どこで生産されたかということよりも、どんな餌を与えてきたかという事なのです。そういう意味で、今回フランスで見つけたこの表示は日本でも見習ってほしいと思いました。生産者自身が自分で食べたい肉やチーズを私達は探しています。どう育てているかの実態を知っている本人が納得できることがもっとも信頼できる肉でありチーズであると思うからです。



安心できる鶏肉の表示と選び方