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ドライマンゴーの作り方(オーストラリア・マリーバ町にあるマンゴー農家)2008



今回の話題は、ドライマンゴーの作り方です。1月の中旬にオーストラリアの熱帯雨林気候に属する地域のクインズランド州に行きました。その中でもマリーバという町は、マンゴーの栽培が盛んなところです。この地域にあるいろいろな農家を訪ねてドライマンゴーの作り方を見せて欲しいとお願いしたところ、2軒の農家の方が見せてくれました。取材したこの農家さん達のやり方を写真と共にまとめたのが、今回のページです。ではどうぞ。
  
まずは、使うマンゴーをご覧下さい。下の写真のように、皮には黒ずみや斑点が見えます。これを見た私は、とても安心しました。何故なら前回の話題のとおり、このマンゴーは防腐剤や防カビ剤などをかけるポストハーベストをしていなことが明らかだからです。それでも一応、アルフィアさんに聞いてみました。「自宅用だから農薬も使っていないし、生で出荷しないマンゴーだからポストハーベストもしないわ。」と。うーん、もう買いたくなってきました。

ドライマンゴーの材料も写真のように無農薬でもちろんポストハーベスト無しのものを選んで、輸入したいと思っています。自分も食べる物だけを輸入したいです。

次にマンゴーを剥く様子を見せてもらいました。下の写真は、ミレーナさんの作業の様子です。ミレーナさんの処には、インフォメーションで売っていたドライマンゴーの袋のラベルから住所を探してやってきました。札幌からドライマンゴーを求めてやって来たと話すと快く私達を迎え入れてくれました。
  
マンゴーの皮をナイフで少し厚めに切り落とし、その後マンゴーの実を中央にある大きな種の左からと右からと縦に切り、網にそれらを隙間の無いように並べていきます。大きな切り身は、左右で計2個しか取れません。残りは小さな切り身となってしまいます。また、もっと小さい切り身だと、乾燥したら消えてしまうので、それらは集めてジャムにしたりソースに使うそうです。

私だったら、マンゴーの皮を剥いたとたんに食べてしまいそうです。良い香りが漂っていました。

網一杯にマンゴーが並んだら、乾燥機に入れます。家庭用の電気乾燥機で、温風が上から下に吹き出していろいろな食品を乾燥することが出来るそうです。ミレーナさんもアルフィアさんも共に4、5台持っていました。

乾燥機には、5,6段の網が入るようになっていました。この乾燥機があれば、牛肉でビーフジャーキーも出来るそうです。

この乾燥機には、食べ物ごとに適した温度が示されていました。この数字は、華氏なので、日本で使われている摂氏に換算する必要があります。この表によるとフルーツは、華氏135度なので、これは摂氏57℃位です。表の一番上にあるハーブなら35℃ぐらいの温風で乾燥させると良い様です。

良い物を作るには、時間がかかります。ミレーナさんもアルフィアさんもエネルギッシュでとても元気でした。

乾燥機で約24時間かけてやっとドライマンゴーの完成です。この丸型の乾燥機は、アルフィアさんのものです。網一枚分でも出来るドライマンゴーは僅か160gです。確か10個以上のマンゴーを剥いていたような・・・。とても手間がかかるものだなぁと思いました。

カットの仕方が違うので、一つ一つにドライマンゴーの形も違いますが、それを私は自然で美しいと思います。

マンゴーの皮を剥きならが、アルフィアさんが教えてくれました。3キロのマンゴーを使って出来るドライマンゴーはたった80gから90gなのだそうです。(1キロが種と皮の重さ。2キロが果実の重さだそうです。)えっ?たったそれだけ? 3キロのマンゴーっていうことは、小ぶり(300g)のマンゴー10個分かー。どうりでアルフィアさん達のドライマンゴーは、「一かけら食べても濃厚な味わいで香りも強くとても美味しい!」と飲食店さん達も大勢褒めてくれました。(何だか私もうれしい。)「うちのドライマンゴーは、しっかり乾燥しているから、2、3片食べたら胃の中で膨らんでお腹一杯になるよ。」と笑っていました。そうなんです、私は朝ご飯にこのドライマンゴーを少し頂いています。
  
この2人のお母さんの作るドライマンゴーは、田舎のお婆ちゃんが作ってくれたかきもちのように、「愛情がこもる手作りの味わい」に思えました。それにしても女性の作業というのは、細部にも目が行き届いて丁寧だなぁと思いました。1月に輸入したドライマンゴーはあっという間に完売しました。3月下旬(2008)に再度仕入れにオーストラリアに行きたいと思います。アルフィアさん、ミレーナさん、待っててね!^^)それでは次回の入荷をお楽しみに。


ドライマンゴーの作り方(オーストラリア・マリーバ町にあるマンゴー農家)2008