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いろいろなパルミジャーノレッジャーノ。えっ?



4回目の今日は、いろいろなパルミジャーノレッジャーノをその表面の違いでご紹介したいと思います。今回のパルミジャーノレッジャーノのチーズ工場の取材で印象に残ったことの一つでした。


それでは、ここで問題です。下の3つのチーズの中で、最も味が良いパルミジャーノレッジャーノは、どれでしょうか?

これが誰もが認める高品質のパルミジャーノレッジャーノの表面の模様です。Parmigiano-Reggiano. Prima stagionatura と呼ばれるセカンドクラスのパルミジャーノレッジャーノパルミジャーノレッジャーノと名のれないただのチーズ。





正解は、左端のチーズがパルミジャーノレッジャーノでとてもおいしいです。どうしてこんなにも表面の様子が違うのでしょうか? 順をおって解説していきます。まず、中央のチーズです。水平線が何本も入っていますね。これが特徴です。このパルミジャーノレッジャーノは、全ての条件を満たすことが出来なかったので、いわゆるセコンドクラスのパルミジャーノレッジャーノなのです。例えば、表面に小さな亀裂がありそれが後々広がりそうだとか、チーズの内側に許容範囲以上の大きな空洞があり、いい熟成が進んでいかないなどの理由です。こうしたことは、実際にチーズに穴を開けて食べて判断するのではなく、専用のハンマーで叩いて共鳴音で確かめたり、表面は目で見て判断するようです。こうした欠陥があると、このままこのチーズを熟成庫で寝かせても、もうこれ以上美味しくならないチーズと認定されます。それゆえ、出来るだけ(1、2ヶ月で)早く食べたほうがいいチーズのようで、メーカー側も早めに販売してしまうそうです。
 
次に右端のチーズですが、水平線が先ほどのチーズよりも本数が更に多くなっていますね。そして、それはまるで縦並びに刻まれていた Parmigiano Reggiano の文字を消すかのごとくです。また、パルミジャーノレッジャーノの誇らしげなあの焼印も削り取られていました。・・・そうなんです。これは、もうパルミジャーノレッジャーノと呼べないチーズなのです。では、この名前は?・・・はい、チーズです。ただのチーズです。特別な名前はないのです。これは、パルミジャーノレッジャーノの規格基準をクリアー出来なかったのです。では、味は、どうでしょうか。確かにパルミジャーノレッジャーノの味ではなく、あまり美味しくないそうです。では、このチーズ、一体どうなるのでしょうか?    ブロックでそのまま食べられることなく、粉チーズ用のチーズとして低価格で売られていくそうです。もちろん、「パルミジャーノレッジャーノの粉チーズ」という名前も付けられません。「ただのチーズを粉にしたもの。」ぐらいの扱いなのです。何だかとてもかわいそうな気がしました。また、こうも思いました。最初から粉チーズになっているものを買うよりも、手間はかかるけれどパルミジャーノレッジャーノの固まりを少量ずつ買い、その場で粉チーズにした方がより美味しい事が、こうした実情からも納得できました。




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・第2話;「パルミジャーノレッジャーノの表面にあるスタンプや焼印 その1」 へ戻る。


・第3話;「パルミジャーノレッジャーノの表面にあるスタンプや焼印 その2」 へ戻る。

 


いろいろなパルミジャーノレッジャーノ。えっ?