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ディジョンで訪れたい魅力的な食品専門店が集まる町(フランス編)

この2つの通りの角からRue ODEBERT 通りに50m歩くと、常設の屋根つきマルシェもあります。

上の写真にあるのは、ディジョン市の旧市街にある通りです。この界隈は食料品の専門店が多く、またマルシェも週に何度か立つようです。また、屋根つきのマルシェ(le halle;レ・アールと発音。火、木、金、土曜営業)もあり、デパートやスーパーでは買えない地元の農家製のチーズや野菜、ソーセージやはちみつ等を手に入れることができます。また、パン屋さんケーキ屋さんなども揃っています。(この写真のポイントは、下の左側の写真の画面左にある柱に打ち付けられた通りのプレートです。)



Rue MUSETTE 通りを進むと教会になります。 ディジョンのチーズ専門店。教会と反対方向に歩くと見つかります。

左の写真の教会方向と反対に歩きますと、チーズ専門店が見つかります。更に100mほど歩くと、今回2泊したイビス・セントラル(Ibis Central Dijon)になります。そのすぐ隣には、ギャラリーラファイエット(デパート)がありました。ジャムやワインや塩など重量のあるものを買ったので、すぐ部屋まで戻れるので、素晴らしいロケイーションだと思います。ラファイエットの近くにはマスタードで有名なマイユもあります。デイジョンといえば、マスタードとクレム・ド・カシス(洋酒)が有名なようです。


2月12(土)は、朝から小雨でした。しかし9時も過ぎると買い物かごを持った女性に混じってきちんとした身なりの紳士も多くいらしており、それぞれがお気に入りの店で食品の買い物を楽しんおられる様子でした。私は、これまでフランス人はグルメだということは知っていましたが、その意味を誤解していたような気がします。美味しいもの、高価なもの、手に入りにくい食品を食べたり、高いレストランで食事をすることがグルメなんだと思っていました。しかし、こうしてヨーロッパのいろいろな国の食生活や食習慣を垣間見ると、それは大きな間違いだとはっきり言えます。「食べる事や食べ物にお金をたくさん使うのではなく、如何に多くの時間をかけられるかどうか。」なんだと思います。日本では、手抜きをしたり、時間をかけずに食事をする事に価値を見い出す風潮があり、多くの日本人に冷凍食品や既製の惣菜などの加工食品がもれはやされています。しかし、フランス人は違います。都市部のサラリーマンでは日本同様に時間に余裕がなく、日本人に近いインスタントな食生活の方もいらっしゃるようですが、田舎に行くほど、食生活は徐々に時間をかけ、食品の種類は少なくなりますが質は豊かになりっていきます。おいしいことはもちろんですが、食事にたっぷりと時間をかけるからこそ、豊かな食生活なんだと思います。つまり、地元の食べ物の質が高くて安く、それを更にいろいろ選んで買う楽しみがあり、さらにはそれらを家で自分達で料理することを楽しむ心があるのです。「旦那の為に作らなきゃいけない。」ではなく、自分だけの漬物や料理を作れる時間があることに幸せを感じる心があるのだと思います。そのお料理を好きな人や家族と一緒に囲みながら過ごす時間の長さに、生きる喜びを感じているのだと思います。フランスでは、こうした「食」にたっぷりと時間をかけられる何かの制度や伝統があり、そしてなおかつ農業大国であることが、フランスという国を世界が認める「食文化のお手本」にしている理由なんだと思います。「食の豊かさは、お金では得られない。」ということなんだと思います。いくらおいしい食品を手に入れても、それをゆっくりと楽しむ時間が無ければ、意味がないんだなぁと思いました。ゆっくりと食べることは、家族の絆を強くします。それが派生して、お互いの顔が見える成熟した地域社会の形成につながるのでは?とも感じました。結局、多くのお金を持つことよりも、自分で自由に使える時間がどれだけあるかの方が大事であることを、彼らはそれをずっと昔から分かっているような気がしました。


(ディジョン・Rue ODEBERT と Rue MUSETTE の2つの通り FEB 2005)


ディジョンで訪れたい魅力的な食品専門店が集まる町(フランス編)